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投稿者:iewokanngaeru

住まいを長持ちさせるために

木造住宅における木部の腐朽やシロアリによる被害の総額は全体でみると火災による被害を超えるといわれています。今回はこの「腐朽菌」と「シロアリ」についてご説明します。

【腐朽菌】

腐朽菌を発生させる4大条件は水分(大気中の湿度80%以上、木材の含水率が25%以上)・栄養分(木材に含まれているセルロース・セミセルロース・リグニン等を分解して発育)・湿度(一般に10℃以上で発育開始、30℃前後が)・空気です。4つの条件のうち、空気や温度、栄養分(木そのもの)はコントロールが難しく、また経つことはできません。ですから水分の管理が腐朽菌の育成を抑制するポイントになります。木材の含水率が常に高い(30%以上)場合や、継続して結露が起きるような場所では腐朽菌が発生しやすく特に危険です。被害を受けやすいところは、以下の通りです。

  • 雨どい付近、植木が近接する雨がかり(雨どいからあふれた雨水や、破損個所からの漏水による腐朽の危険があります)
  • 壁などのモルタル下地(割れた部分から雨水侵入により、下地板が腐朽するおそれがあります)
  • 雨漏りしているところ(屋根もしくは開口部周辺)
  • 浴室、キッチンなどの水まわり(湿気が多くじめじめした環境)
  • 結露水や設備の漏水などの生じる箇所
  • 土台(木を使用した構造躯体のうち、最も地盤面に近い材)

こうした箇所を重点的に清掃、点検するようにしましょう。

【シロアリ】

被害場所は腐朽菌により被害を受ける部分とほぼ同様です。それはシロアリが湿った木材を好むのと菌によって分解された成分の中にシロアリを誘引する成分が含まれていることが多いためです。まずはシロアリであるかどうかを確認してください。

また、床下や基礎周りに泥で固めたような道(蟻道)がある、もしくは木材の割れ目や継ぎ目に排出物や土砂の盛り上がった塊(蟻土)があれば生息している可能性があります。完全に確認できなくても、心配な点がある場合は専門家に相談してください。